里のエコツアーの推進と屋久島里めぐり推進協議会
里のエコツアーの推進
「里のエコツアー」は平成2~4年(1990~1992)にかけて屋久島内外の有識者により議論され策定された「屋久島環境文化村構想」をベースにした「屋久島環境文化村マスタープラン」において推進目標のひとつに位置づけられており、その後設立された屋久島環境文化財団を中心に里のエコツアーへの取り組みがスタートしました。
また屋久島町においても、生態系や自然景観の持続可能な利用を前提とした「エコツーリズム」を推進するための「屋久島町エコツーリズム推進協議会」が進める島全体でのエコツーリズム推進に向けた取り組みの中で、島内各集落に対し「里のエコツアー」の提案を行いました。
その後「里のエコツアー」への取り組みを希望した集落と屋久島町、屋久島環境文化財団によって平成23年(2011)に「屋久島里めぐり推進協議会」が設立されました。
宮之浦集落の益救(やく)神社
屋久島里めぐり推進協議会の取り組み
屋久島里めぐり推進協議会は、屋久島の里地における地域資源や文化・歴史の適切な保全とその持続可能な利用による地域活性化を推進するとともに、屋久島を訪れる観光客や屋久島町民が屋久島の良さ(宝) を認識し、環境保全と経済振興のとれた社会の実現を目指すために設立されました。(屋久島里めぐり推進協議会ホームページより)
そのための仕組みとして、里のエコツアー「里めぐり」を実施しており、2021年現在の実施集落は屋久島に7集落、口永良部島に1集落となっています。
里めぐり実施集落(2021年現在)
吉田集落、宮之浦集落、春牧集落、平内集落、中間集落、永田集落、一湊集落、口永良部島本村
「里めぐり」は各集落ごとに地元の語り部が案内しており、ツアーの企画・開催を通して地域資源や魅力の掘り起こしと発見につながるとともに、地域住民の主体的な参加、観光客との触れ合いや地域産業との連携などによる地域活性化や地域文化等の保全にもつながっています。
また参加者にとっては地元の人々と直接交流しガイドブックなどには紹介されていない島のくらしや歴史・文化に触れることで、「環境文化」をはじめとする島の魅力を発見するきっかけとなっています。