ユネスコエコパークとは

ユネスコエコパークは、ユネスコが実施する人間と生物圏(MAB:Man and Biosphere)計画に基づき指定する生物圏保存地域(BR:Biosphere Reserves)の日本での呼称です。


ユネスコエコパークは、生態系の保全と持続可能な利活用の調和を目的とし、自然の保護・保全だけでなく自然と人間社会の共生に重点を置いています。
世界で認定されている地域数は、124か国701地域です。
日本で認定されている10地域は、日本ユネスコエコパークネットワーク(JBRN)を構成し、交流や学びあいを通じて、各地域の質向上に努めています。

3つの機能

生物多様性の保全と持続可能な利活用との調和(自然と人間社会との共生)を目指すユネスコエコパークでは、3つの機能があり、これを果たすための3つの地域が設定されています。

3つの機能

「生物多様性の保全」の機能を持続的に維持していくためには、「学術的研究支援」の機能により、保全と利用のバランスを保つための調査・研究を進め、将来を担う人材を育成し、「経済と社会の発展」の機能により、生物多様性を守る人の営みと、地域社会の持続的な発展を図ることが必要です。

3つの地域(ゾーニング)

また、これらの機能が良好なバランスを保ち、相乗効果を生み出すよう「核心地域」「緩衝地域」「移行地域」の3つの地域を設定し、それぞれの地域の持つ役割を踏まえ、つながりを意識しながら、生物多様性の保全と持続可能な利活用との調和を目指しています。

3つの地域(ゾーニング)

  • 核心地域は、法律やそれに基づく規制によって、自然環境が長期的に保全されている地域です。
  • 緩衝地域は、核心地域の周囲または隣接する地域で、核心地域のバッファーとしての機能を果たし、環境教育や調査研究活動、エコツーリズムなど自然の保全・持続可能な利活用が行われる地域です。
  • 移行地域は、人々が生活し、自然環境の保全と調和した持続可能な地域社会の発展が図られる地域です。

ユネスコエコパークのゾーニングによって新たな規制は生じません。(自然公園法などによる行為規制は適用されています。)